amamiwatsuki’s diary

過去に書き溜めたシナリオなどをアップしていきます。たまに新作も・・・

私の理由 キヨミ④(終)

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#13  ホテル 夜

 

    安っぽいビジネスホテル(アパ?)のツインの一室。

    ツインベッドの1つ。奥側のには制服姿のキヨミが腰掛けている。

    対峙するように、もう一つのドア側のベッドには50歳前後の厳格

    そうなスーツ姿の男が腰掛け、その後ろのドア近くの壁にミウラが

    もたれている。

    男、いぶかしげな表情でキヨミに向かって

 

男「───もう一度言ってくれんか?」

キヨミ「…だから、検査するから少しだけ血を頂戴って言ったの」

男「だから何の検査だと聞いとるんだッ!」

 

    言い淀むキヨミ

 

キヨミ「それは……」

ミウラ「エイズだよ」

男「エ……?」

    

    ミウラを見る男。ミウラ、無表情なまま淡々と

 

ミウラ「エイズなんだよ俺たち。それでコイツに感染したヤツを探してんの。

    だから血が必要ってワケ。わかった?」

男「な、なにをバカな…」

ミウラ「アンタ、コイツとナマでやったんだろう? おまけに嫌がってんのに

    ケツに指まで入れたらしいじゃん。かなりアヤシイとみたね」

    

    男、赤面しながらも怒った様子でミウラに向かって

 

男「わ、私は高い金を払ってこの娘を買ったんだ! ナマでやろうが指を入れようが

  私の勝手だろうッ……ははあ、さてはお前ら新手の恐喝だな? エイズだとか

  脅して金でもせびるつもりなんだろう? そうはいかんぞッ」

 

    キヨミ、一瞬ムッとなるが、男の様子を見ながらため息をついてボソッと

 

キヨミ「……。コイツも違うみたい…」

 

    男、青ざめてキヨミに向き直り

 

男「ほ…本当にお前らエイズなのか……」

キヨミ「オジサンもそうかもッ──」

    

    言い終わるよりも速く、男がキヨミへと組みつき押し倒し

    キヨミの首を片手で絞め、片手でキヨミの顔に何度も平手打ちを浴びせながら

 

男「いったい…いったいどうしてくれるんだッ! 私には仕事も家族もあるんだぞッ

  私がエイズだと…なんてことをしてくれたんだッ」

 

    喚きながらキヨミを殴りつける男。泣いている。

 

男「娘だって…お前みたいな淫売じゃなくて、受験を控えた娘だっているんだぞ!

  それなのに…それなのに…」

    

    男の手が力なく止まり、うなだれる。

    キヨミは冷静な冷たい表情で

 

キヨミ「私だって進学希望だよ。案外オジサンの娘だってウリやってんじゃないの?」

    

    男、カッとなって再び手を上げ、殴ろうとする。

    その時、男の身体が反転して、顔に真正面から拳が叩きつけられる。

    男の身体がキヨミの横へと投げ出される。

    必要以上に血まみれの顔で、拳の方角を見上げる男。

    ミウラが立っている。ミウラの右手の拳は横に3本に切り裂かれ

    左手にはキーチェーンが握られている。

    指の間から飛び出したカギ先が血に塗れている。

    ミウラ、変わらず無表情のまま男に向かって

 

ミウラ「かもって言ってんだろ。けど、これでさらに確立上がっちまうな…」

男「ヤメ…ヤメ…」

 

    構わず男を左手で引き寄せ、右手で男の顔面を何度も何度も殴りつける。

    呆然とその様子を見ているキヨミの顔にも血が跳ねる。

    殴り続けるミウラ。

    その表情はうって変わって、不安げでいまにも泣き出しそう。

    その表情を見てミウラの心中を察するキヨミ。

 

      ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

    同室。夜。時間が経過している。男の姿はすでにない。

    バスルームからガウン姿の風呂上がりのミウラが出てくる。

    右手の1本1本に絆創膏が巻かれているが、態度はいつもの態度に

    戻っている。

    ベッドの上にはキヨミがうつぶせになって寝転がっている。

 

ミウラ「なんだよお前まだいたのかよ…ウチ帰らなくていいのか?」

 

    キヨミ、うつぶせのまま答えない。

 

キヨミ「…………」

 

    ミウラ、冷蔵庫のビールを取り出しながら

 

ミウラ「あ、そっか。顔ハレてんだもんな…氷いるか?」

 

    キヨミ、答えない。ミウラがじれて横に座り、肩を引き上げ仰向けにする。

    ミウラの表情が驚きに変わる。

    キヨミは泣いている。ハレた顔を涙でグシャグシャにしながら、仰向けに

    されたことすら気づいてない感じで、独り言のように

 

キヨミ「──キショー…私だってなりなくてなったんじゃないのに…チキショー…

    感染(ウツ)したくて感染したんじゃないのに……チキショー…

    チキショー…」

 

    そこにミウラの声が降ってくる。

 

ミウラ「──ヨミ…キヨミ」

 

    ハッと我に返り見上げると、ミウラが覗きこんでいる。

    ミウラ、何事もないようにキヨミを引き起こし

 

ミウラ「なっ、セックスしようぜ」

キヨミ「なっ…なにバカな事言ってんのよッこんな時に…」

ミウラ「こんな時だからじゃん。俺たちもう感染るとか感染らないとか

    カンケーないし」

    

    懲りずに抱きよせるミウラ。

    キヨミ押し返そうとするがなかなか押し返せない。

 

キヨミ「離せよッ バカミウラッ! エロミウラッ!」

 

    ミウラ、クスッと笑って

 

ミウラ「ショージ…」

キヨミ「エ?」

ミウラ「ミウラショージって言うんだよフルネーム。ダセーよな」

 

    キヨミは抗うのを止めている。

 

ミウラ「知らなかっただろう?」

    

    言いながらチュッとキスするミウラ。あっけにとられているキヨミに

    再びキス。恋人同士のキスになっていく。

 

    ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

    ホテル。同室。朝。

    目覚める裸のキヨミ。隣ではやはり裸のミウラがぐっすり寝ている。

    キヨミは身体を起こし、何気なくテレビをつける。

    テレビではニュースが流れている。

アナウンサー「──次は暴力団関係のニュースです。昨夜新宿区で、広域指定暴力団

       〇×組の幹部・柳川静さんが普段より対立関係にあった暴力団□▽組

       の組員・阿部勝容疑者に拳銃で撃たれ死亡しました──」

    

    何気なく画面に目をやるキヨミ。キヨミの表情が驚きに変わる。

    画面に映し出された死亡した男は、ファーストシーンのヤクザだ。

 

アナウンサー「──警察では今回の事件により抗争がさらに激化するものとみて

       警戒を強める──」

    

    呆然と画面を見るキヨミ。

 

キヨミ「…………」

    

    自分が感染(ウツ)したかもしれない男のあまりにも関係ない死に

    キヨミの中でなにかがふっきれる。

    その時ミウラが目覚める。起き上がりながら

 

ミウラ「ンッ…もう朝か…お前学校どうすんの? サボるんならさっさと次──」

 

    キヨミ、ミウラの言葉をさえぎるように

 

キヨミ「いいや」

ミウラ「エ?」

キヨミ「もういいや。探さなくても」

 

    スッキリとした表情のキヨミを寝ぼけた感じで見るミウラ。

 

ミウラ「エ? エ?」

 

#13  学校 昼

 

    授業中のキヨミ。相変わらず退屈そう。

 

キヨミNA「あれから2か月。私は発症していない…そして」

 

 

#14  ミウラのマンション 昼

 

    援デリの事務所。

    ミウラがソファに座り出会い系サイトに、募集の書き込みをしている。

    「本物のJK2年です。助けてくれる人を探してます…」

 

#15  ラブホテル 夕方

 

    ラブホテルの一室。制服やカバン、下着などが乱雑に散らばっている。

    ベッドの上ではキヨミが騎乗位で見知らぬ男に抱かれて喘いでいる。

 

キヨミ「アン…アンッ」

男「ホラッ、言った通りナマだと全然気持ちいいだろう?」

キヨミ「でも…」

男「大丈夫だよッ。お礼もはずむから!、ねッ」

 

キヨミNA「相変わらず援デリのバイトは続けている…もちろん、いろいろと

      悪い事なのは知っている……」

 

    感じているキヨミの表情。

 

キヨミ「ダメ…イッチャうかも…」

 

キヨミNA「でも、しょうがない──」

 

 

                             END

©あまみわつき スキマプロダクツ

 

私の理由 キヨミ③

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#9  路上 昼

 

    新宿3丁目あたりの裏通り。

    男が道へ倒れ込む。男は27・8歳の気弱そうなサラリーマンだ。

    男、殴られた頬を押えながら、いまにも泣き出しそうな表情で

 

男「キ、キヨミちゃん…どういう事だよッ?」

 

    男の視線の先にはキヨミとミウラが立っている。ミウラの左手には

    注射器が握られている。

 

ミウラ「どーもこーも、すぐ済むからおとなしくしてくれって言ってんのに

    暴れるから………」

男「け、警察を呼ぶぞッ」

 

    キヨミ、きびしい表情で

 

ミウラ「とぼけてるんじゃないでしょうねッ」

男「な、なにがだよ…なんなんだよ一体…」

 

    ミウラ、2人のやり取りを聞きながら「またハズレだな」という表情。

 

ミウラ「ワリーね。一応頂戴。血!」

 

    血を吸いこむ注射器のアップ。

 

#10  ラブホテル 夜

 

    ラブホテルの一室。ダブルベッドの上にカジュアル姿のキヨミが座っている。

 

    バスルームのドアが開き、腰にタオルを巻いた中年の男が出てくる。

 

    顔には既に好色そう笑いが浮かんでいる(説明はないが他校の体育教師の

    設定)。

 

教師「キミの方から連絡もらえるなんてうれしいねえ~。制服はちゃんと持ってきて

   くれたんだよね?」

 

  キヨミ、男を見て無言でニッコリと微笑む

 

教師「こづかいなくなっちゃったのかい? それともコレが忘れられなかった

   のかな?」

 

    キヨミに見せつけるようにタオルを取る男。すでに勃起している。

    男の後ろにスッとミウラが立つ。その表情はやはりニッコリ。

 

#11  三浦医院

 

    院長室。部屋には医師とミウラの2人だけ。

    医師の机の上には採血管が3本。注射器にはそれぞれ「リーマン」

   「教師」「リーマン・ハゲ」と書かれた紙が貼られている。

    医師(兄)はそれを手に取り、ため息交じりに

 

医師「お前なあ…本人の承諾も無しにエイズ検査なんかして、もしバレたりしたら

   免許取り上げどころか、下手すりゃ捕まっちまうんだぞ…」

ミウラ「そこを何とかたのむよ~。頼んだぜお兄ちゃん」

 

    言いながら部屋を出ていくミウラ。

 

医師「オ、オイッ……ったく…」

 

    さらにため息をついて、悲し気な表情でドアを見る医師。

 

医師「…………」

 

#12  新宿アルタ前。昼

 

    アルタ前広場。人々が行きかうなか、キヨミがガードレールに腰掛けている。

    その隣にミウラがしゃがみ込んで手帳を開いて見ながら

 

ミウラ「3人中1人当たりか…結構な確率だな…。この分じゃちゃんと俺を

    通した客の方も何人感染(ウツ)ってることや──ブッ!」

 

    ミウラの顔にキヨミの学生バッグが直撃する。

    キヨミ、ミウラの前に立ち、偉そうに見えるほど強気に

 

キヨミ「いまさらウダウダ言ってんじゃねえよッ! セックスして感染ったんなら

    性病みたいなもんでしょう! 

    女で喰ってんだったら、それ位の覚悟決めとけてんだよッ バカッ!!」

 

    ポカンとキヨミを見るミウラ。握られた手が震えていることから

    キヨミの強気がかなり危ういものだと察する。

    ミウラ、微笑んで立ち上がり、手帳で軽くキヨミの頭を叩き。

 

ミウラ「そうだな。けど、いっこ間違ってるぜ」

キヨミ「エ?」

ミウラ「性病みたいなもんじゃなくて、性病なんだよ。さ、次は?」

 

    先に歩きだすミウラ。少し申し訳なさげに後を追うキヨミ。

 

                               つづく

©あまみわつき  スキマプロダクツ

 

私の理由 キヨミ②

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#5  病院 昼

 

    町医者にしては立派な建物の病院「三浦産婦人科」という看板。

    

    診察室ではなく、その奥の院長室的な立派な部屋。

    豪華な応接ソファーにキヨミとミウラがちょこんと並んで腰掛けている。

    向かい合うように、医師が座っている。

    医師は30過ぎ位ので若く、いかにもキレ者っぽい冷たさを漂わせている。

 

医師「───二人とも陽性ですね」

 

    呆然と医師を見る2人。

 

ミウラ「ハハ…まさか……」

 

    医師、無感情な感じで

 

医師「HIVは抗体ができるまでに…つまり検査してハッキリと陽性だとわかる

   までには感染してからだいたい6週から8週かかると言われています。

   つまりそれ以前に関係を持った男性に感染(ウツ)されたと考えるのが

   自然でしょうね。

   ま、一体何人と関係を持ったのかは知りませんがね」

 

    青ざめて俯いているキヨミ。

 

医師「それにそれ以降にキミが関係を持った人間には、キミが感染(ウツ)してる

   可能性もあるわけですけどね…」

ミウラ「オイッ」

 

    医師を咎めるような表情のミウラ。構わず言葉を続ける医師。

 

医師「知ってるかい? エイズに限らずSTDは咥えたり、舐めさせたりする

   だけでも、虫歯1つあれば感染る可能性だってあるんだよ」

 

    耐えかねて部屋を飛び出すキヨミ。

 

ミウラ「オイッ、待てよ! キヨミッ!」

 

    ミウラ、厳しい表情で医師を見て

 

ミウラ「─ったく、言い方ってもんがあるんじゃねえの?」

医師「……自業自得とはいえ、弟にエイズを感染されてるんだ…

   キツイ言い方にもなるさ」

ミウラ「へッ、そんなに弟想いの兄貴だとは知らなかったよ」

医師「………。どうする? 医者としては投薬治療を進めるし、なんなら

   専門医に紹介状も出すぞ……」

 

    無言で医師を見るミウラ。皮肉っぽく微笑んで

 

ミウラ「本音は医者の身内からエイズ患者が出たなんて知られたくないんじゃ

    ねえの?」

医師「………」

    

    部屋を出ていこうとするミウラ。思い出したように振り返り

 

ミウラ「あ、親父には…」

 

    医師、振り返らずに了解の意味で片手をヒラヒラさせる。

    寂しげに微笑を浮かべ出ていくミウラ。

 

#6  ファーストフード店 昼。

 

    ハンバーガーショップの一角にミウラとキヨミが向かい合って座っている。

    ミウラはハンバーガーを頬張っている。キヨミの方は相変わらず元気がない。

    ミウラ、そんなキヨミを見ながら、モゴモゴと

 

ミウラ「──な~んかさ~」

 

    ミウラを見るキヨミ。

 

ミウラ「いきなりエイズとか言われてもピンとこねえよなぁ…こんなふうに

    腹だって普通に減るし…」

キヨミ「…………」

ミウラ「ところでお前、ホントに心当たりねえの? そうだ、アイツは? 

    ホラッ、何度か続けて来てたオタクっぽい客。

    本アカ教えろってつきまとわれてるって言ってたじゃん。

    そういや最近まったく来てないし…」

 

    キヨミ、思い出したようにハッとして、あわてて

 

キヨミ「アイツって事は無いよ。絶対!」

ミウラ「なんで?」

キヨミ「だ、だって…」

 

#7  カラオケボックス(回想)

 

    カラオケBOXの一室。室内にはリクエスト曲の伴奏が流れ

    モニター画面にはアニメの映像と歌詞がむなしく流れている。

    その映像に合わせるかのようにあえぎ声が聞こえる。

    モニターの足元のソファに制服姿のキヨミがひざをM字に立てた

    状態で座り、その足首にはパンティがからまっている。

    股のところには、オタクっぽい男がキヨミのアソコをのぞき込み

    ながら床に正座して自慰行為をしている。

    感じているキヨミの表情

 

キヨミ「アッ…ぜ、絶対その指以外入れたらダメなんだからね…アンッ」

 

    キヨミのアソコに男の左手の人差し指が入れられている。

    が、男の手には手術用のピタッとしたゴム手袋がはめられている。

    いまにもイキそうな男の表情。

 

男「わ、わ、わかってるよ…だ、だからまた会ってくれるよね…ウッ…イック…」

 

#8  ファーストフード店(#6直結)

 

    あきれた表情でキヨミを見るミウラ。

 

ミウラ「………それでいくらもらってたんだよ?」

キヨミ「……さ、3万」

ミウラ「俺に内緒で?」

キヨミ「う…」

 

    ミウラ、キヨミから視線を外し、タバコに火をつけながら

 

ミウラ「いいけどね…いまさら」

 

    ミウラ、まわりに座る、

    けっして美男美女とは言えない、数組の仲睦まじい恋人たちを見ながら

 

ミウラ「そうやってブ男は長生きするんだろうなぁ」

 

    落ち込んだ様子でうつむいていたキヨミ。

 

キヨミ「なんか……」

 

    突然顔を上げ、ミウラを見て大声で

 

キヨミ「なんか超ムカついてきた! 決めた! 絶対見つけてやる! 絶対!!」

 

    ポカンとした表情でキヨミたちを見る、まわりの客たち。

 

                                つづく

 

©あまみわつき スキマプロダクツ 

 

私の理由 キヨミ①

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#1 ホテル 夕方

 

    高級ホテルの一室。カーテンの開け放たれた窓からは新宿の街が見えている。

    部屋には男の荒い息遣いと女の喘ぎ声が響き、ダブルベッドの片隅に

    女子高生の制服と下着が乱雑に脱ぎ散らかしてある。

    ベッドで上になっている男。顔は見えないが少しやせ気味の背中には

    吉祥天女の刺青が施されている。

    男の下には、感じている表情の少女・キヨミがいる。

 

キヨミNA「わたしはキヨミ 17歳。援デリでバイトしている。

      いわゆるウリってやつだ。理由はお金。それに…

      多分セックスも好きなんだと思う。

      もちろん悪いことなのは知っている。でも、しょうがない」

 

    ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

    時間が少し経過している。キヨミは裸のままベッドでゴロゴロしている。

    刺青の男はシャワーを浴びた感じで上半身裸でスラックスのみ。

    キヨミの枕元にポンッと10万円を置く。

 

キヨミ「すっごーい。オジサンって…やっぱりヤクザ屋さんなの?」

 

    答えない男。男の顔が初めてわかる。男はやせた中年で、優し気な表情を

    している。刺青がなければとてもヤクザには見えない。

 

キヨミ「あ、そうだ。私のもういっこのLINE教えとくから、今度からそこに…」

 

    男、困った表情で半身を起こしたキヨミの髪をクシャクシャっと撫でながら

 

男(途中で)「イヤ。いいや」

キヨミ「…良くなかった?」

 

    男、クスッと笑い

 

男「イヤ。女子高生っていったって中身は立派な女なんだな」

 

    言葉の意味をつかみかねて、キョトンとした表情のキヨミ。

 

#2  学校 昼

 

    キヨミの通う高校。お嬢様女子校のような雰囲気。

 

    授業中の教室。退屈そうに授業を受けているキヨミ。

 

キヨミNA「援デリ(援助交際デリバリー)ってのは、風俗や出会い系なんかに

      登録できない、私たちみたいな未成年の女の子が登録して、ベース

     (って私たちは呼んでいる)が私たちになりすまして、出会い系サイトや

      SNSなんかで客を募集してくれて、連絡のあった客とのやりとりを

      スクショして送ってくれる。

      後は直接会って、お金もらってセックスするだけ。

      ベースにはもらったお金の3割を渡せば、メンドクサイ募集もやって

      くれて、なにかトラブった時のケツモチってやつもしてくれるらしい。

      でもお金持ちの客とかには、直接連絡先を教えて、コッソリ会ったりも

      してるけど…」

 

    その時、ポケットの中のスマホが震える。通知だ。

    こっそりとスマホを取り出し見るキヨミ。見覚えのない相手からのLINE

    (もしくは直メ)が届いている。

    何気なくメッセージを見て、表情が驚きに変わる。

    

    メッセージ画面に「お前ももうエイズだ。ざまあみろ」の文字。

 

#3  マンション ドア前 夕方

 

    マンションのドア前。インターホンを押すキヨミ。

    しばらくの間。ガチャッとドアが開く。

    男前だがチャラそうな男・ミウラが立っている。

 

ミウラ「珍しいな、キヨミがココに来るなんて」

 

#4  マンション

 

    キヨミがベースと呼んでいる。マンション。

    といっても、安っぽい応接セットと机にノートパソコンがあるだけの

    ワンルームマンション。

    応接テーブルの上にはスマホが数台置かれている。

 

ミウラ「まあ座れよ。いまなんか飲み物出してやるよ」

 

    ミウラ、ひょうひょうとした感じでうながす。

 

キヨミNA「この男はミウラ。でっかい半グレ組織にこのベースを任されて

      経営してるって本人は言っている。

      けど、いつ来ても1人しかいないし、ホントはコイツ1人でやってる

      んじゃないかと私は思っている。

      私と唯一タダでセックスしてる男だ」

    

キヨミの表情は厳しい。ミウラ、気づいて

 

ミウラ「どうした? コワい顔して」

キヨミ「コレ、アンタのイタズラなんかじゃないよね?」

 

    スマホを手渡す。ミウラ、受け取りながら

 

ミウラ「なんだよイタズラって…」

 

    画面を見たミウラの表情が変わりキヨミを見る。

 

ミウラ「オイ…コレって…」

キヨミ「…………」

 

                                                                                                            つづく

 

©あまみわつき スキマプロダクツ 

 

W杯 日本vsコロンビアの日についつい勢いでブログはじめちゃいました。

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祝! 日本代表!!

と時流に乗ってみました(笑)

2018年6月19日・・・あっ明けて20日ですか。

18日には大阪で地震がありましたね。

 

タイトルにも書いた通り、ついつい勢いで登録して

はじめちゃいましたよ。はてなブログ

とはいえ、別にサッカーに感動してとかではないんですが・・・

 

じつは前々から、書き溜めていたシナリオをアーカイブがわり

に、どこかのブログサイトにアップしようと思っていたんです。

じつは18禁のシナリオも、最近某ブログサイトにアップしはじめてます。

一応、そっちとは完全に切り離そうと思って、はてなライブドア

果ては、ワードプレスまで調べてたんですが、だんだんとめんどくさく

なってきて(苦笑)

もうまとめちゃってもいいかな~と思い始めた矢先の今日・・・

登録していたアフィリエイトサイトから退会を喰らっちゃい

ました・・・。

 

で、なんか勢いで「はてなブログ」さんに登録しちゃったんです。

そんなワケでよろしくお願い致します。

 

とはいえ、ちょこっと管理画面見ただけでも、例によって設定やら

なにやらがちんぷんかんぷんで、これは長い道のりになりそうなんで

とりあえずご挨拶でもと、これを書いてます。

 

のんびりとお付き合いください。

ちなみに写真は真ん中に貼りたかったのですがトップにきちゃいました。

現状、削除の仕方もわかりません・・・